新しい朝の連続テレビ小説「スカーレット」が9月30日から放送スタートします。本作のヒロイン・戸田恵梨香さんが、明るく強く、波乱万丈な人生を切り開いていく女性陶芸家に扮します。ところで、ドラマタイトル「スカーレット」とはどういった意味なのでしょうか。そこでこの記事では、もうすぐ放送開始となる朝の連続テレビ小説「スカーレット」のドラマタイトルの意味について書いてみたいと思います。
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スカーレットの意味はどういう意味?
9月30日から放送スタートとなる、2019年後期の朝の連続テレビ小説「スカーレット」。
ドラマタイトルの「スカーレット」の本来の意味は、

引用 https://twitter.com/543life/status/849600188088016896
スカーレット(scarlet)=「緋色」「深紅色」
引用:デジタル大辞泉
と、「緋色」「深紅色」をさす英語です。
「緋色」は、濃い赤・深紅・黄色みのある鮮やかな色をいい、古来の日本では高貴な色の1つでもありました。
また、「緋」は「火」でもあり、「火色」と呼ばれる黄色がかった鮮やかな赤色を意味しています。
さらに日本では思いの色ともいわれ、燃えるような熱い想いを表すともいわれています。
今回のドラマタイトル「スカーレット」は、言葉の通りであれば、「緋色」ということになりますが、なぜ「緋色」を意味する「スカーレット」と題されているのでしょうか。
それには、本作が描く信楽の陶芸が関係しているようです。
「緋色」は信楽焼の特徴的な色であり、美しい「緋色」を生み出すことが信楽の陶芸家の追い求める大きなテーマだといわれています。
また、ドラマ「スカーレット」は、オリジナルドラマではありますが、ヒロインの戸田恵梨香さんが演じる女性陶芸家は、信楽焼の女性陶芸家の草分けで、実在する女性陶芸家の神山清子の半生を参考に製作されています。
神山清子さんの人生は、まさに波乱万丈なものでした。
幼いころから絵をかくことが好きだった清子さんが、男ばかりの陶芸の世界に飛び込み、苦労の末、自分の陶芸を見つけ出します。
しかし、その過程では、陶芸に心血を注ぐあまりに、同じく陶芸家だった夫が、若いスタ風と不倫の末、家を出ていき離婚。
女手一つで2人の子供を育てる生活は本当に貧しく食べるにも困るほどでしたが、それでも自分の目指す信楽焼「古代信楽焼」を再現すること情熱を注ぎ続けます。
ようやく、自身が追い求める信楽焼「信楽自然釉」を手に入れ、平穏な生活が続くと思った矢先に、今度は息子の賢一さんが白血病を発症し、骨髄提供者を探し回る生活に。
一度は骨髄提供を受けて回復した賢一さんでしたが、再発の末、31歳との若さで亡くなってしまうのです。
この賢一さんの病気をきっかけに、清子さん自身も、骨髄バンク運動をはじめ、今もまだその運動を続けていらっしゃいます。
このように、陶芸家としてだけでなく、1人の女性としてもまさに波乱万丈な人生を歩んできた清子さん。
そんな神山清子さんの半生を参考にして制作されるドラマ「スカーレット」は、陶芸家である主人公が陶芸窯でのたき続ける炎や、陶芸に対する熱い思い、そして信楽焼の理想の「緋色」を追い求める主人公の、何事にも熱く、情熱的な半生を表しているように思えますね。
スカーレットといえば
朝の連続テレビ小説「スカーレット」で描かる主人公は、陶芸に情熱を注ぐ女性ですが、「情熱的な女性」、「スカーレット」と聞いて、皆さんは何を思い出しますか?
情熱的な女性、スカーレット問えば、不朽の名作「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラではないでしょうか。

引用 https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k373013282
「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラも、まさに情熱的で、波乱万丈な人生を送った女性です。
スカーレット・オハラは、マーガレット・ミッチェルの長編小説「風と共に去りぬ」に登場する女性です。
若い頃から魅力的な女性だったスカーレット・オハラでしたが、父親譲りに頑固な性格だったため、本当の想い人・アシュレが従妹のメラニーと結婚したことにヤケを起こし、スカーレット自身は、メラニーの兄・チャールズと結婚してしまいます。
しかし、そのチャールズも南北戦争に出征したのち伝染病にかかり、ほどなくして亡くなってしまいます。
チャールズの忘れ形見となった、ウェードを出産し、その後メラニーのいるアトランタへ向かいます。
アトランタについたスカーレットは、アシュレとメラニーの結婚式で会ったレット・バトラーと再会しますが、やがてアトランタにも南北戦争の戦禍が及ぶようになり、スカーレットは、メラニーとその子供を連れ、自身の生まれ故郷のタラに戻ります。
しかしそこで待っていたのは、母の死と、母を失って廃人のようになった父、そして数人の黒人奴隷と廃墟となったタラ。
スカーレットそこで、家族を守りぬく決意をします。
スカーレットは、タラを買収しようとする元農場監督の手からタラを救うために、妹スエレンの許婚のフランク・ケネディと二度目の結婚をし、その財力でタラを守り、さらにはかつての想い人アシュレをも夫の事業に引き込みます。
しかし、スカーレットが暴漢に襲われ、その敵討ちをさせることとなり、アシュレは負傷し、そしてフランクは死亡してしまいます。
フランク死亡後、スカーレットは、レット・バトラーに求婚され3度目の結婚をし、レットの子・ボニーを産みます。
しかし、ひょんなことからアシュレとの仲を誤解され、レットと別居に発展。
別居から戻ったレットと再度喧嘩をしたスカーレットは、レットに襲いかかろうとした際に誤って階段から落ち、お腹にいたレットとの子を流産してしまいます。
その直後、レットとの最初の子・ボニーも落馬が原因で亡くなってしまいます。
スカーレットは、ようやくレットからの愛を自覚し、やり直そうとしますが、レットはすでにスカーレットへの愛をなくしていると、家を出ていってしまいます。
レットに出ていかれてしまったスカーレットは絶望に打ちひしがれますが、故郷のタラを思い出し、やり直すために再び立ち上がるのでした。
と、「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラも、子供を亡くしたり、故郷の惨状を目の当たりにしたり、と辛く苦しい思いを何度も経験しながらも、その度に立ち上がる強さを持った女性です。
そして、生涯で3回の結婚をしながら、最初の想い人・アシュレが忘れられずないなど、恋愛にも非常に情熱的な女性として描かれています。
まさに「スカーレット」色、赤く燃え盛る炎のような人生を送った女性です。
スカーレット朝ドラタイトル込められた意味は?
今回の「スカーレット」は、朝の連続テレビ小説第101作目を数えますが、朝ドラのタイトルには、メッセージが込められているといわれています。
例えば、2018年前期に放送された「半分、青い。」

幼少期に片耳を失聴した主人公・鈴愛(永野芽郁)が、ある雨の日に、半分だけ聞こえる雨音を「面白い、半分だけ雨降っとる!」と、母に叫ぶシーンがあります。
一見、片耳失聴という不運にも思える出来事からも、半分は雨が降っているけれど、半分はいつも晴れているという風景を見出すことができるという、辛いことも、それで生きていくと覚悟を決め、とらえ方によって、物事は前向きに、肯定的に転換することができるというメッセージが込められていたといわれています。
本作「スカーレット」の題名には、窯の火にも負けない、主人公が人生に注ぐ熱い情熱が表されているようです。
陶芸は、窯の火が勝負です。

引用 http://mizunokiln.jp/Pizza_kiln/index.html
陶芸に情熱を注ぐ主人公が、窯の火と勝負するように、夫の浮気や、最愛の息子の病気と、次々起こる勝負にも、決して負けることのない情熱の「火」を燃やし続ける姿を描き、その情熱こそ人生を彩るのだ、とのメッセージが込められているように思えます
スカーレット朝ドラ意味まとめ
この記事では、9月30日からいよいよ放送開始となる朝の連続テレビ小説「スカーレット」のドラマタイトルの意味についてご紹介しました。

ドラマタイトルの「スカーレット」は「緋色(火色)」と呼ばれる黄色がかった鮮やかな赤色のことでしたが、それは、これから主人公が見せてくれる陶芸への情熱の「火」、自分の人生を自らの手で切り開く情熱の「火」の色を指しているのではないでしょうか。
戸田恵梨香さんが演じる女性陶芸家がどのように、情熱の「火」を見せてくれるのか?楽しみですね。
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